イタリア - 知識
イタリアの住宅ローン金利:TANとTAEGの違い
イタリアの銀行広告にある金利(TAN)は、実際に支払う金利(TAEG)ではありません。隠れコストを見抜く方法。
イタリアの住宅ローン金利:TANとTAEGの違い
注:このコンテンツはイタリアの金融市場に関するものです。
日本の住宅ローン金利は「実質金利」で比較するのが一般的ですが、イタリアでは2つの異なる指標が使われます:TANとTAEGです。これらを混同すると、数百万円の損をする可能性があります。
TAN (Tasso Annuo Nominale)
これは表面金利です。
- 毎月の利息計算に使われるベースの数字です。
- 手数料や保険料は含まれていません。
- 銀行が広告で大きく宣伝するのはこの数字です(例:「金利2.5%!」)。
TAEG (Tasso Annuo Effettivo Globale)
これは**実質年率(APR)**です。
- ローンの真のコストを表します。
- 含まれるもの: TAN + 事務手数料 + 鑑定料 + 強制保険料。
保険の罠
イタリアでは、銀行が「TANを安くする代わりに、高額な生命保険に入ってください」と提案することがよくあります。
- 銀行A: TAN 2.5%(でも保険料1万ユーロ前払い)→ TAEG 3.8%。
- 銀行B: TAN 2.9%(保険なし)→ TAEG 3.0%。
一見、銀行Aの方が安く見えますが、実際は銀行Bの方が圧倒的にお得です。
結論
イタリアでローンを比較する際は、広告の数字(TAN)を無視してください。必ず見積書(Preventivo)にあるTAEGだけを見て判断しましょう。
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