元利均等返済(フランス方式):利息の罠
基礎知識

元利均等返済(フランス方式):利息の罠

日本の住宅ローンの9割は「元利均等返済」です。なぜ最初の10年は元金が減らないのか?銀行が教えない仕組みを解説。

元利均等返済(フランス方式):利息の罠

注:このシステムは、日本を含む世界中の住宅ローンの標準です。

日本の住宅ローンには2つの返済方法があります。

  1. 元金均等返済(Gankin Kintou): 最初は支払額が多く、徐々に減っていく。総支払額は少ない。
  2. 元利均等返済(Ganri Kintou): 毎月の支払額がずっと一定。

ほとんどの人は、家計管理が楽な**「元利均等返済」**を選びます。これは国際的には「フランス方式(French System)」と呼ばれます。

何が問題なのか?

毎月10万円払っているとしても、その内訳は時期によって劇的に異なります。

  1. 開始直後(1年目):
    • 支払額:10万円。
    • 内訳:利息8万円、元金2万円。
    • 借金はほとんど減りません。
  2. 中盤(15年目):
    • 支払額:10万円。
    • 内訳:利息5万円、元金5万円。
  3. 終盤(30年目):
    • 支払額:10万円。
    • 内訳:利息1千円、元金9.9万円。

銀行の戦略

銀行は、ローンの最初の数年で利益(利息)の大半を回収するように計算式を組んでいます。 10年後に家を売ろうとしても、ローンの残高(残債)が予想以上に残っているのはこのためです。

対抗策

利息は「残高」に対してかかります。 最初の10年間に繰り上げ返済を行うことが最も効果的です。 1年目に100万円を繰り上げ返済すれば、その100万円にかかるはずだった34年分の利息を消滅させることができます。

👉 返済シミュレーター:元利均等 vs 元金均等

タグ

#日本#住宅ローン#数学#2025#返済

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